2014年1月29日水曜日

1998.4-1999.12

黒澤公人の世界から (1998.4-1999.12)

(その1 1998.4 - 1999.12)
(その2 1999.12 - 2001.2)
(その3 2001.2 - 2002.4)
(その4 2002.4 - Now)




プロフィール
黒澤公人(KUROSAWA kimito) 1955年生まれ
図書館短期大学 文献情報学科卒
1976年より国際基督教大学図書館勤務。
国際基督教大学に勤務しながら黒澤公人の心の世界に映ったものを書きためたものです。
  • 今という重さを担う人たちへ(11/1/1999)
  • 21世紀の重さを担う人々へ (10/24/1999)
  • 10月15日 クーデターについて
  • 10月12日 断章
  • 時代の不連続性、時代の価値観の変化について(5/29/1999)
  • ICU50周年によせて(5/29/1999)
  • 生きることについての雑感
  • 最近読んだ本から
  • 20世紀について
  • SPEEDさん達からの熱いメッセージ
  • 友達から赤ちゃんの生まれたとの知らせを聞いて
  • 21世紀を切り開く
  • 時代を切り開こうとする若きチャレンジャー達へ
  • 一人一人のワールドへ
  • ICUの未来へ(ICU賛歌)
  • 奇跡の訪れを聴く
  • 人類の忘れ物  
  • 未来への風を
  • 未果てぬ夢へ 


    今という重さを担う人たちへ
    この地球に生きるとは、空気の重さを感じていることである。
    この地球に生きるとは、重力の力を感じていることである。
    生きることは、総ての重さを感じながら生きることである。
    しかし、その重さを、越えて生きる力が、与えられている。
    空気の重さが無かったら、どんなに軽やかに生きることができるだろう。
    しかし、空気の重さ故に、飛行機は空を飛ぶことができる。
    重力がなかったら、どんなに軽やかに生きることができるだろう。
    しかし、足は地に着かず、歩くことも、走ることもできない。
    この世に、苦しみや悲しみもなければ、どんなに軽やかにいきることができるだろう。
    しかし、喜びも、達成感のなく、生きる意味も感じられない。
    生きる意味は、不思議な事に、苦しみや、悲しみの中に隠されている。その悲しみや苦しみに出会って、釈迦は仏になり、イエスは神の子になり、ペテロは、偉大な伝道者となった。
    今という重さを担う人たちへ。
    今という重さを感じてください。たくさんの重さを感じてください。そこに、あなたの人生を切り開く意味が隠されています。
    日本の国の重さを感じる人は、新しい日本を切り開いてください。
    日本とアメリカの重さを感じる人は、日本とアメリカの架け橋になってください。
    地球の重さを感じる人は、地球の平和を支えてください。
    生命の重さを感じる人は、生命を支える人になってください。
                       by kimito (11/1/1999)
    (重さを本当に感じるとは、どんな事なのでしょうか。イメージ越えて、本当の重さを感じてしまったら、どうなるだろう。砂漠をさまようイエスのように、苦行を行った釈迦のように、ニワトリの声に号泣したペテロのように、なにかが必要なのだろうか?)


    21世紀の重さを担う人々へ
    生きるとは、肉体の重さを担うことである。
    生きるとは、人生の重さを担うことである。
    生きるとは、時代の重さを担うことである。
    21世紀の重さは、いままで人類が創りあげた歴史の重さである。その重さを担おうとしようとしまいと、そこに生きるすべての人が担う重さである。歴史の明と暗の総和である。人類の心の明と暗の総和である。
    その重さは争う心の重さである。その重さは、憎しみ合う心の重さである。その重さは、怒り、傲慢、劣等感、怠惰、欲望の重さである。
    その重さとは、原子力、公害、環境汚染、温暖化等の総和である。
    その重さを支えているものは、なんだろう。
    一人一人の魂の力。しかし、人類に足下は危うく、暗闇の森をさまよう旅人のようである。水を求めて、沼地の入り込んだ鹿のようである。
    かつて、この世紀というタイムスケールの始まりとされた一人の人生が、歴史の重さ、時代の重さを一人担ぎ、時代の流れを変えてしまった人がいた。そして、世紀で数える時代がはじまった。
    かの人の立った、足場は何処だろう。無限に思える重さを支える”確信”は一体どこにあったのだろう。
    人の心には愛があり、神の心、神の国があるという。あなたの中に、すべての重さを担ってのなお、あふれる確かなエネルギーに出会うときが、いつかくる。あなたが、探し場所を間違わなければ。
    かの人が、死に赴くときに、重き十字架を背負ったのは、象徴的だ。時代の重さを背負った姿かもしれない。
    すべての人の罪を背負ったと表現されたとしても、しかたのないことかもしれない。
    かの人は、すべての人が自分の人生の重さ、時代の重さを背負えるのだといいたかったに違いない。
    ニワトリの声に泣きじゃくるかの人の弟子も、その重さを支える”そのもの”に出会ったのだ。自分の人生のすべてを超えて、すべての重さを担う力があることを。
    21世紀の重さを担う人々へ。あなたが、今生きていることは21世紀の重さを感じ、背負うためにこの時に生きているのかもしれない。そ の力は、あらゆる人に与えられている。そして、いつか、生きているすべての人が、人類の重さ、地球の重さ、宇宙の重さを感じ支え合う時がくるにちがいな い。 
                                                 by kimito (1999.10.24)


    クーデターとは何か
    明らかに劣勢である場合、局部的優位を確保して、全体を押さえ込んでしまうこと。多くの場合、軍事力に頼る。
    全体的不利な場合、政治連合等の画策で、局部的主導権を確保して、優位に立つ場合もある。


    断章
    どうしてこんなことになってしまったんだろうと、きっと、アダムとイブもおもったかもしれない。誰かが誘惑したのかもしれない。きった、だれかが、おいしいリンゴ、輝かしい未来を囁いたかもしれない。そして、みんなで、リンゴをかじってしまった。
    すべての権威は失われ、そこに、不信の渦が残った。
    それも、時という大河に流されて消えていくのだろうか。
    形なきものの誘惑のゆえに。君も、その崖から飛び降りなさい。そうすれば、王になれるだろう。そんな言葉が、宙をさまよっているかのような気分がしている。


    時代の不連続性、時代の価値観の変化(5/29/1999)
    最近,ルネサンスの時代について勉強する機会があった。中世と近世の大転換点を起こしたルネサンス。それは、まる で、すべての価値観をひっくり返したような時であった。 (天動説と地動説、文芸復興など)
    今、中世と近世に生じたルネサンスが21世紀向けておこるかもしれないと思った。中世の人から はルネサンスが想像もつかないほどの価値観の大変換であったように、これからの時代が、今の常識からすれば、どんでもない価値観の登場だってあながち嘘で はないかもしれないと思った。
    21世紀が希望の世紀になるには、人間の新たな可能性の発見からはじまるのかもしれません。
    それは、人間の内なる世界の探求からはじまるのかもしれない。生命とは単なる肉体に関わっているのでないかもしれないから。そこから、あたらしい可能性が開けるのかもしれないのです。
    人類の英知、人類の可能性を本当に掘り起こすことができれば、きっと すばらしい時代がやってきます。それを、本当に産み出すことができる のは、人間、私たち一人一人です。
    音楽も名演奏家も、バレエのプリマドンナのたゆまぬ練習の上に、本当の音楽やバレエの心に出会っていきます。
    21世紀を生きる、人生の名人に成れないものでしょうか。自分の心を本当に制御しながら生きることができる人に成れないものでしょう か。そのためには、名演奏家が楽器を良く知るように、自動車を運転する人が自動車の構造を知るように。ファミコンをする人が、ゲームの成り立ちを知るよう に。 私たちは一人一人が、私とは何かを知らなければならないのかもしれません。
    人間。私たち一人一人。
    毎日を不本意に生きてしまう現実があります。
    でも、なぜ、それが、不本意であると思えるのでしょうか。なぜ、それを問題と思えるの でしょうか。
    私たちは、生きながら、私の人生を築き、求めているのです。
    不思議な気がするかもしれませんが、私たちは、自動車の構造も知らず に、自動車を運転している人のような毎日を生きているのかもしれません。ファミコンのゲームがなんだか知らずにゲームをやらされているのかもしれません。 しかし、どれは、充実した人生なのか、不本意な人生なのか、何故か感じる、何かを持っているのです。
    とても変なのですが、人間がどう生きるのか、どう生きているのか、誰も教えてくれなかったように思います。私たちがどのようにいきよう と個人の問題として勝っ手なことのように放り出されています。生きることは思うこと、考えること。語ること、聞くこと、すべての筈なのに、私たちが生きて いく上で問題になるのは、ほんのわずかな行為です。
    名音楽家が一心不乱に音楽を演奏した充実感と同じ充実感を日々の人生の感じながら、毎日生きられな いのは何故でしょう? いつも、ご機嫌な心、沈んだ心、苦手意識、劣等感、優越感、挫折感、無力感、有頂天の心に自分の人生を引きずり廻 されて、本当の自分の生き方をしていないような気分がいつもついて廻るのは何故でしょう。
    私たち一人一人の本当の生き方を大切にできますように。名演奏家が楽譜の一 音、一リズムを決しておろそかにしないが故に、素晴らしい音楽を奏で ることができるように。ファミコンの目まぐるしい一瞬一瞬の出来事を大切 にするから、ステージをクリアして行くことが出来るように。
    私たち一人一人が、自分の心を、本当に大切する意味を発見したら、世界が変わります。
    きっと、私たち一人一人心が何よりも大切であることに出会える時、私たち一人一人が、本来の人間の可能性に出会えるときかも知れません。それは、神理との出会いなのかもしれません。
    誰かがそういうのではなく、私たち一人一人が本当の私に出会うことがきっとあるのです。神の国は、私たちの中にあるのです。それは、今は、地中に埋もれた宝かもしれません。その宝に見つけ出せれば、私たちの内に神理の教会を建てるのかもしれません。
    命をかけて、神を証し、愛を証した 多くの人たちがそうだったように!
    神の国は、私たちの内なる探検から始めるのかもしれません。名演奏家が音楽の国に辿りつくように。ミケランジェロやレオナルドダビンチが、美術の国を見出すように、私たち一人一人にも、私たちの神の国があるのかもしれません。
    新しいビジョンの訪れが、ここそこにありますように。
                               by kimito (5/29/1999)


ICU50周年によせて
JICUFの方々の笑顔が素敵で印象的でした。ICUの訪れが素敵な思い出が出来たことをお祈りします。
ICUにも多くの明るい笑顔が訪れますように。ICUのエネルギーは元気な心から溢れる笑顔や声なのかもしれませんね。 (by kimito 5/29/1999)


生きることについて
大学礼拝説教集(4/1/1999版)が刊行されたので、読んでみた。ICUに対する思い、基督教に対する皆様の思いが伝わってきて、ICUの活力の源泉感じる。
最近、私も良く生きてきたと思っていたのだが、人生、社会、この地球について重大な誤解をしていたのではないかと思うことがある。私は、他の人の人生を受け入れてきたのだろうか、それとも、自分の世界をただ生きてきたのだけだろうか。私の世界から決して出ることなく。
それって、この地球に生きていることなどろうか。
生きるとは、この地球の空気を吸うこと。
生きるとは、この地を吹く風を頬に感じること。雨に冷たさ、陽の暖かさを感じること。
しかし、人の声を聞き、その人の人生を感じてきたのだろうか。その人と共に過ごして、その人の人生を感じてきたのだろうか。
この地球に生を受けて、本当の意味を探す旅は、続きそうだ。


最近読んだ本から
新渡戸稲造の本を見ていたら、桃太郎は、仲の悪い、犬、猿、雉を引き連れいけたことがすごいことだということがかいてあり、そうだなと思いました。 (犬猿の仲ということわざがあるくらいですから。)現代の桃太郎は、誰かなと考えてみると10年くらい前に亡くなったユーゴスラビアのチトー大統領だった かもしれないと思いました。はやく、ユーゴが平和の国になることをお祈りします。
アッシジの聖フランシスコ(ヨェルゲンセン著 佐藤要一訳 1950,1962)に完全なる幸福という文章があるというので、探してみました。なかなか古い本で、見つかりません。お持ちの方は、是非貸してください。
五体不満足。両手両足のない早稲大の学生の自伝です。 もう、読んだ人もいるしれませんが、あの笑顔は天下一品。 日本で、こんなに明るく生きている人がいるなんて驚きと感動が ありました。。
日木流奈 しゃべれない、歩けない 子供です。 テレビを見ていて知りました。 何も出来ない、しゃべれない。でも、文字盤を使って自分の 心を表現できるのです。 すべての無駄は排除されたそのメッセージはまるで、天使の言葉 という感じでした。 辛いときはただ泣くだけ。そして、みんなから愛されているそれだけで、 幸せ という表現が印象的でした。 ホームページを探したら、本も出ているようで、読んでみようかなと 思ったしだいです。


20世紀について
基督教も、仏教も好きです。聖書に書かれているイエス様の奇跡も本当にあったと信じていますし、お釈迦様の説かれた転生輪廻もあると信じています。 いつか、自分の他生の人生に巡り会えることを楽しみしています。私の人生の秘密を自らの手で探りあてることが出来たら、と密かに考えています。
人間の生き方に興味があります。心についても関心があります。世界が、平和になることに、人々が真剣に生きることに応援したいと思っています。
オゾンホール、環境ホルモン、ダイオキシン、環境破壊、地域紛争など、現代が産み出した多くの問題に、少しでも前向きに取り組めたらと思っています。
この間、イラクのクルド民族に対する毒ガスの影響についての報告をテレビでみました。既に10年以上の月日が経ているのに、遺伝子に対する影響は計 り知れないものがあり、民族自体の滅亡が懸念されていました。チェルノブイリの原発事故、放射能廃棄物に投棄、先進国では使用禁止になった殺虫剤も今なお 多くの国々で使用され、それによる人体の影響。ゴミ焼却によるダイオキシン、ゴミ処分場の水質汚染、薬害エイズ等の問題。哀しい出来事が多すぎますね。な にがそれを引き起こしているのでしょうか。
1/10/2000 テレビのニュースで、湾岸戦争の後遺症について放送しているのをみた。湾岸戦争で、劣化ウラン弾が使われ、その影響と思われる子供達の様子が伝えられた。痛々しいかぎりだ。コソボでも、劣化ウラン弾が使われたという。
チェルノブイリ原発の事故も、恐るべきものがあるが、人為的に戦争で用いられた兵器が、恐ろしい事態を招いていることを非常に哀しく思います。
毒ガスも、放射能を帯びた兵器も、のちのちまでも、もしかすると、この人類に未来永劫にわたる呪いのごとき、重い哀しみの出来事ですね。(kimito by 1/11/2000)
人が社会の中で、自由を失い、人間性を失ってしまう悲しさがあります。人間の中には、確かに美しい心があるというのにです。一人一人が、人間の品性に基づく人生を希求する大切さに気付くところから、最初の一歩が始まるのです。
21世紀がすばらしい輝く未来として、子供達にバトンを渡せることを願っています。20世紀の負の遺産を乗り越える偉大な力と可能性を人類は持っていることを信じて。


SPEEDさん達からの熱いメッセージ
テレビで SPEED という女の子たちを紹介する番組をみました。中学生、高校生という年齢で、学校へも通いながら、歌を通じて、若者達に熱いメッセージを投げかけているのに、すばらしいと思いました。
誰にも、輝ける人生があるのだ。その熱いメッセージが、この世界に満ちているのかもしれませんね。
共鳴 音叉や電波のように、あなたの内に、その輝きが共鳴するとき、あなたは、生きる力を得る。
あなたの内の輝ける 魂の共鳴 が起こりますように。そして、それが、世界に響きわたる時がきますように。


友達から、赤ちゃんが産まれたという知らせを聞いて
お子さまのお誕生おめでとうございます。
エンジェルの生まれたの報が届く。
天国より、神の便りと、一人一人の人生の地図を持ち、縁深き、肉ある人を通じて
肉あるエンジェルとして生まれる。
神と同化したエネルギーのエンジェルは、羽をたたみ、大いなる神の智恵を封印して
ただ、何も出来ぬ、赤子として、そのすべてをこの世に託す。
あらゆる可能性に、すべて、1から始めるために。
すべてを見通す、眼も、今は、目の前をみるだけの目となり
すべてを理解する智恵も、今は、ただ命長らえるために使われ
呼吸する空気に、
聞こえる声に
読む文字に
見える世界に
悲しみも、苦しみの、切なさが満ちているこの世界に新たな人生を産み出す。
生きること、それをあなたの人生として受け入れること。
でも、忘れないで。
あなたは、神様の子供、大いなる智恵持つエネルギー
宝は、あなたの内にある。見える世界を越えて、あなたが不変にもとめる神への思慕が、あなたの内にある。
一晩にニワトリの声を3度聞いた かの人も自らの内なる願いに出会うとき どんな苦難にも、前向きに歩む ものとなる。
あなたが天国から持ってきた 宝を いつか、あなたの内に確かにあることを見つける時がきますように。
素敵なお父さんとお母さんと素敵な姉兄に囲まれて素敵な人生を歩んで下さい。
この世に生きるということは、天国では感じることの出来なかった
風の心地よさを頬という肉体を通じて感じ、
母の手の温もり、あなたの皮膚を通して感じ
きつい言葉を、空気のふるえとして耳で感じ、
騒がしい音を、四方八方にから打ち寄せるのを感じ
学校での授業、運動会を動かして感じ
戦争、憎しみのつらさを感じる心のあるのは感じ、
肉親との別れに出会い
天国では決して出来なかった、この世で生きる時しか感じることができないこの人生。
この世が不完全だから、この世が未熟だから、あなたは、あらゆる可能性を生きることができる。
21世紀を希望の世紀として、新しい世界を築く道を探すことができる。
出会う多くの人々が、神からの宝が、内なる自己に確かにあることを感じる時が訪れますように。
今日、真理というエンジェルが生まれたという 便りが届く。
天国より、内なる宝を確かに抱えて、いつしか、その内なる宝が自らの心の内にあることに出会うために。21世紀の新しい時代を開く光になりますように。
                  by Kimito KUROSAWA


21世紀を切り開く
もうすぐ、21世紀ですね。
何時の世を、若者達によって時代は切り開かれました。
明治維新も、多くの若きエネルギーが時代を切り開きました。
大航海時代も、ルネッサンスも若き人たちの冒険するエネルギーが産み出してきました。
この時代を作り出すエネルギーは、コンピュータや石油資源や原子力の中に眠っているわけではありません。
時代を生み出すエネルギーは、人の中に秘められています。
21世紀の新たなる時代は、どこかにそれがあるのではなく、人の心に潜んでいます。それが、時代や教育、人生観などに触れるとき、イメージが広がり ます。それを、小さな花や大きな樹木を育てるように大切に育てていくと、何か形が見えてきます。あなたの中に隠された、21世紀のビジョンです。
人類の英知と歴史に触れて、本当の人間の可能性と美しさを開花できる時代を目指してください。
そして、ICUが時代を生み出す人たちに新鮮な知恵と勇気を与えつづけんことを。
ICUは、チャンレンジャーでしたし、今後も、チャレンジャーでありつづけると思います。チャンレンジャーの力は、ただ一点です。チャンレジしつづけることです。


時代を切り開こうとする若きチャレンジャー達へ
生の中で最も成長するこの若い時に、人生の風雪に耐える強い意志を養ってください。
人生の中で最も感受性の強くなるこの若い時に、人生のあり様を照らすインスピレーション に出会ってください。
そして、人生の中で最も多くを吸収できる力が強い若い時に、広い世界のあり様を呑み込んで,新たな世界を産み出す智恵を育んでください。
                        from kimito, KUROSAWA


一人一人のワールドへ
がんばってください。 一職員からのエールです。少しでも励みになれば、幸いです。誰の中にも命があり、誰の中にも思考する力があり、時間がものを具現する時を与え、食べ物があなたの身体を支える。
誰の中にも素敵な思い出があり、素敵な出会いがある。同時に悲しみも憎しみも怒りも嫉妬もやっぱりある。
この世に生まれて来たということは、様々な世界を知ること。様々な世界を感じる自分を知ること。そして、その感じるあなた、何が本当に大切か、見極める心があるということ。
あなたは、あなたのワールドの門番です。
あなたは、あなたのワールドの王様です。
あなたは、あなたのワールドの清掃人です。
誰にも、侵すことのできない、あなたのワールドは、21世紀のビジョンを必ず持っています。あなたの神聖さ故にです。
あなたの神聖さにあなたが気付き、あなたの可能性が大きく広がりますように。あなたからあふれる神聖さの故の行為、言葉、微笑みが世界を変える力になるかもしれません。多く光が地に満ちますように。
一つの小さな草花の種にさえも、自分の花を咲かせる力が宿っているのですから。あなたの人生が、つまらないはずは、絶対にありません。可能性にジャンプ!!


ICUの未来へ (ICU賛歌)
ICUは常にチャレンジャーであった。そして、チャレンジャーであり続けようとした。チャレンジャーはいつも、不可能やNoに立ち向かわなければならない。
日本という制度が、大学という型が、経済の問題が、時には人と人の不信が、チャレンジャーの重石となって、チャレンジャーの足を引っ張った。しかし、ICUはチャレンジャーであり続けようとしてきた。しかし、道なき道を進むにはやはり、つらく、苦しい。
毎日 海の彼方の陸地を求め眺めた、コロンブスのように。
食料も尽きかけた南極探検隊のように進むべきか、戻るべきか、常に迷う。
何がそのつらさを乗り越えさせるのだろうか。
平和への希求、確かな未来への実現。創立に込められた一人一人の未来への祈り、伝言。新しい日本を見出すために送り出された明日の大学。
創立に関わった多くの人々は既に亡くなり、たくさんの意志が、バトンとして残された。未来を託して。
チャレンジャーは傷つこうとも、倒れることはできない。眠りに落ちて、歩みを止めることはできない。そう、確かに、人間の中には未来を切り開く力が秘められている。
無一物。なにも持たぬガンジーは、ただ歩くことで世界を変えた。
無一物。悪魔の誘いをはねのけたイエスは、何も求めず、なにも期待しないが故に人の心の中に神の国があることを見出した。弱きペテロの中にも、あのような強き力があることを、見通していた。ただ、ひたすらに、祈り、生きた。
釈迦も、王子であることを捨てて、ソクラテスは賢者になることを捨てて、ただ、ただ、人間の道を見出そうとすると、そこに、あらゆる喧噪の向こうに、蜃気楼のようでありながら、確かな”神の国”を見つけてしまう。
形を越えて、真理を見たものは、世界を変える力が何かを知る。人はなぜ、この世に生きているのか、その意味を知る。
ICUに残されたICUの匂い。希望の香り。
鮭が生まれた川を昇っていくように、この地にも21世紀のビジョンの匂いがするのです。ICUを受験したこと自体に、あなたの心は、その匂いを嗅ぎ当てているのかもしれないのです。意識できないほど、滓かであっても。
(もちろん、他の地には他の香りがあるのです。そして、その香りに惹かれる人もいるのです。ICUがすべてに特別なんかじゃありません。)
使い古された人間の匂いにまみれてしまった宗教や思想を、少し、脇に置いて、静かな心で世界を見渡して見よう。春に桜の花が咲きました。毎年訪れる 奇跡のような営みを、酒盛りということで、見逃してはいませんか。あなたは、野に咲く花が咲く瞬間の音を聞いたことがありますか。草の芽が土を持ち上げる 力強さを感じたことがありますか。
奇跡はいつも、あなたの身近で起きているのです。静かに世界を感じた時に、本当に静かに訪れるのです。宇宙線を関知するために地中深く埋められた計測機器が宇宙の果ての出来事を知るように。
かつて、ICUの創立に関わったルースミラー女史は、武蔵野に奇跡が生まれた語ったと言う。
あなたの中の本当のイデアに出会えたら、あなたは自分の人生を切り開く力を得たことになる。
若き時は、その出会いのチャンス。若き故に出会えることがある。
奇跡は人知れず、今も起きている。誰にも説明も出来ず、誰に着目されることもなく密やかに訪れる。野に咲く花が、誰が見ていようといまい、人知れず咲くように。


奇跡の訪れを聴く。
あなた自身が今まで、習い覚えた言葉で表現できない”何か”に出会えた時、それはあなたの中で神の世界をかいまみせた奇跡に出会えた時。
あなた自身の中で、表現できない”感じ”が訪れたとき、それは、あなたに神が微笑みを感じた時。
あなた自身の中で、強い志があることを知ったとき、あなたが神の御手を握りしめてしまった時。
現代の忘れた世界。心の内の訪れる世界を確かに知ることは難しい。イエスも、釈迦も、ガンジーも、神の国の訪れを、本当の世界での生き方を感じてし まった人たち。あなたが感じていることをあなたが本当に知ることが大切なのです。それは、あなたが感じているあなた自身のワールドで、誰にも、侵すことの できないワールドです。
神の世界と書かせていただきましたが、あなたの内なる神聖な心。本当のあなたの心。広き宇宙を感じ、人の愛を感じ、人類の痛みを感じ、人間らしくいきたいと感じているあなた自身について表現させていただきました。(人間の神聖をどのように表現すべきかは難しいですね。)


人類の忘れ物
ひまわりの種には、ひまわりの花の秘密が隠されています。ひまわりの花には、昆虫の秘密が隠されています。昆虫には、季節の秘密が隠されています。 季節には、時の秘密が隠されています。時には、人生の秘密が隠されています。人生には、あなたの秘密が隠されています。あなたには、神の秘密が隠されてい ます。
神には、生命の秘密が隠されています。生命には、あなたが、どうして今、ここにいるのかという秘密が隠されています。あなたが、瞬時、人生を選択 し、瞬時、人生を作り上げていくことを、何かが、支えているのです。太陽がまるで、地球の親のように温もりを与え続け、命を支えているのです。
人類の忘れ物。20世紀を越えて、21世紀には、人類が出会わなければならない、人類の忘れ物です。
人間とは何かという忘れ物。ひまわりの種に、ひまわりの花の秘密に出会うために必要はもの。それは、顕微鏡や高価な分析機ではなくて、ひまわりの種に神の秘密を感じる心なのかもしれません。
あなたが、どんなに素敵な心も持ち主か、あなたが出会う時がきます。きっと。


未来への風を
あなたがこの世界に生まれてくるために、奇跡のような生命の連鎖がありました。
人生というわずかな時に、あなたは、どのように生きますか。
あなたが、かつて感じた ”あの感覚” を単なる錯覚で終わらせていいのでしょうか。あなたは、その時、本当の世界に、本当のあなたに触れた瞬間だったかもしれないのです。
生きることは、未来へのチャレンジ。神の造られた時間が、すべてのものをチャレンジャーにかえる。野に咲く花も、昆虫も、動物達も、すべてのものが、神が送ったチャレンジャー達。
ICUであるが故にICUで感じる未来の風。明日の風に両手を広げてジャンプ。
from kimito KUROSAWA (1998.5.2)


未果てぬ夢へ
ICUはチャレンジャーと書きましたが、今、生活する中で、ICUのチャレンジャーらしさを感じることができるといいですね。
ICUのチャレンジャーの心が、あなたの人生のチャンレンジャーの心に力と勇気を与えんことを。共振作用として。ボイジャーが太陽系の果てまで飛ぶために、木星や土星の引力のを利用したように。
大学は、その発祥からチャレンジャーでありました。津田梅子、新渡戸稲造、福沢諭吉などなど、多くの大学の由来を辿れば、さまざまなチャレンジの心 が伝わってきます。新しい時代を切り開くためにチャレンジした先達たちです。そのチャレンジの心がそこで、生活する学生達に勇力と勇気を与えているんです ね。
若者が、自分の人生を自分の力で歩み始めるそのときに、大いなる祝福と勇気が与えられんことを。

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