2013年12月3日火曜日

電子書籍の衝撃は、なにか。

電子書籍の衝撃は、なにか。

電子書籍は、紙媒体の図書の販売モデルとは、全然 別のシステムである。
現在、紙をベースにする経済規模が2兆円ちかく存在するが、それが、電子書籍などの
デジタル情報化に移行していくとすると、経済規模 が、大きく縮小して、数千億規模になってしまうだろう。
もし、紙媒体に印刷する図書の販売が、デジタルに すべて移行すると、既存の経済モデルはことごとく破壊される。
しかし、このような現象は、いままでにもたくさん あった。
CDはLPの販売モデルを駆逐したし、VHSは、 ベータを駆逐した。
DVDはVHSを駆逐したし、iPodは、CDを駆逐した。
MS-DOS は、CP-Mを駆逐した。
DOS/Vは、PC98を駆逐した。
地デジは、VHSやDVDを駆逐した。
最近は、カセットテープも見かけなくなった。
アナログテレビは、地デジによって、いよいよ廃棄 物になる。
もし、電力は100Vから200Vに変更になるだ けで、日本中のすべての家電が、廃棄物になる。

技術や規格の変化は大きな変化を引き起こす。
しかし、なにかが駆逐するためには、それなりの勢 い、波が必要である。
電子書籍にはそれはあるか?日本には、どうもない ようである。
すると、どうなるだろう。
やはり、アマゾンやGoogle、iPadなどに、してやわれそうである。
日本で気が付いたときは、すべては、時既に遅しと なっているに違いない。
なぜ、そうなのか。
いつも、小さなシェア争いのため、小さな利権をめ ぐって争っている間に、
大きな波、勢いにのみ込まれてしまう。
その事例は、たとえば、DOS/V,Windowsのような感じでしょうか。
たぶん、和書の電子書籍普及によって、横書きが標 準になる。
新聞や週刊誌などのマスメディアが縦書きのため に、日本語が大混乱していることをお気づきだろうか。
カタカナ語をこれほどまでに、乱用しざるを得ない のは、新聞、週刊誌などのマスメディアが、カタカナ語を
日々無数に製造しざるを得ないからである。
マスメディアの横書化によって、デジタル化によっ て、日本語を外国語の新たな共存が提案されてくるだろう。

電子書籍は、紙メディアとの経済戦争なのである。
この戦争の勝敗は既に決まっているが、だれが、そ こで、利益を上げるかは、失うかは、かなり難しい問題である。
その戦争に勝つために、Googleがつぎ込んだ 時間と資金、労力は、まはや、天文学できである。
アマゾンは既にKinldeを武器に、着々と販路 を拡大して、電子書籍ビジネスに突き進んでいる。
電子書籍ビジネスは、紙ビジネスに比べて、非常に 安価になってしまうため、単純な移行では、ビジネス規模は
非常に縮小してしまう。書籍の経済規模全体で縮小 しても、アマゾン一社が儲かるなら、アマゾンのビジネスが
成功なのだ。(現に、音楽ではAppleの人勝ち だが、音楽経済は、惨憺たる有様であるが、そのことに、Appleには、
道義的責任も、経済的補填をAppleが行う義務 もない。)



電子書籍を図書館で貸出する工夫。
たとえば、図書館用価格の設定 (通常の価格の10倍程度)
貸出回数 制限つき。(100回まで貸出可
貸出有効 期限(たとえば、5年間のみ貸出可能)
などを、 図書館側から提案すべきかもしれない。

資本主義社会において、図書館は、例外規定と して存在している。
図書館が、資本主義経済を脅かすことがあって はならない。
電子図書の登場は、個人が個人のためのライブ ラリー(比喩的な意味での図書館)を持つことができるようになることを意味している。
資本主義経済の中で、電子図書館が存在するた めには、資本主義経済と電子図書館の共存共栄を模索しなければならない。

図書館が電子書籍をどのように活用するかは、慎重に議論しなければならない。
現在の図書館は紙の本を前提に構築されている。
かつて、情報はすべて紙の上にのみ存在できた。
(もちろん、石や竹、粘土板などにも存在できた。)
情報が紙に上に固定され、物理的位置をもって、存在した。
同時にたくさんの人に伝えるためには、大量の複製を作成して、配布したが、
それらも、すべて、物理的位置をもって、存在した。
奇妙な情報もたくさんある。声、音、映像
それらは、電波や音波に載せられて伝えられた。その多くは、一過性で二度と再現できない
ものが、ほとんどだった。
しかし、現在は、あらゆるものが、記録され、自由にみることができるようになった。
南の島の海の上の出来事もYoutubeのれば、物理的場所も存在せずに、無限の
複製が可能になった。一過性とはちがう世界の出現である。

さて、この自由さが、書籍の経済にどのような影響を与えるのだろうか?
図書館での電子書籍に、首輪もつけず、自由にふるまうことを許せば、
たちまちの内に書籍の経済は、瞬く間に崩壊する。

図書館の電子書籍利用は、書籍業界に貢献するものでな替えればならない。
慎重な対応が必要。

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