2013年11月28日木曜日

東日本大震災から

 東日本大震災から

20世紀という100年をかけて、つくりあげてきた近代日本、そして、電気文明が、
一瞬の地震と津波によって、崩壊してしまった。その被害は甚大であった。
20世紀文明が見つけ出した 巨大な原子力エネルギーも、人類は安全に思うが儘に利用し
無限の電気エネルギーに変換すること術を身につけたと思われたのに、巨大な地震と
津波によって、おとなしい怪獣は、本来の姿をあらわし、とても、人の手に負えない怪物であることを
知らしめることになった。

首都東京の被害はさほどではなかったが、3万人以上の死者、行方不明者をだし、多くの
家屋、工場、公共施設が破壊され、日本経済に与えた影響は図りしれない。

なぜ、このような震災が起きてしまうのだろうか。
それに、安易に答えをだすことはできない。
地球の息吹、マントルのわずかな動きが、何億年とかけて、地球の姿を変えてきたように
今も、地球は変化している。1年間に数センチという規模で。
それが積み重なり、何十年も、何百年と、エネルギーが蓄えられると、それが、開放されて
大きな地震や津波になるという。
それが、あのとき、発生してしまったのだ。

災害が発生すると人類と神の関係において、いつも、人類は神に問う。
それに対して、神は人類に文書や言葉によって、何かを伝えることはない。

神に問う人類も、実は薄々感じているのかもしれない。
今の地球が、今の日本が、今のアメリカが、今のヨーロッパは、今のアフリカが
今のキリスト教が、今の仏教が、今のイスラム教が、
今の経済の在り方が
今の宗教や哲学の在り方が

このままで、いいのだろうか? その問いに、YES ということを応えることはできない。
ならば、今、20世紀文明の向こうにある、20世紀文明を横において、人類の何かを
見出すことはできないだろうか?
原子力を退けてみて、電気を退けてみて、

人間の何かに気づいた人は、少なくないかもしれない。

地球には、確かに 人類共通の世界精神が存在するはずに違いない。

文明や経済や電気や原子力の向こうに
それは、人類の心の中に。

もしかすると、東日本大震災の中から、それは見つかるのかもしれない。
微かな匂い、確かなメッセージを、世界各国の人が受け取った可能性もある。
人類の大転換点が、今、うまれつつあるのかもしれない。

それは、余りにも、大きな犠牲の上になされたことだが、しかし、歴史の
流れを変える、地球の意志、判断だったかもしれない。
もし、数十年の後、数百年の後に、人類史が書かれた時に、必ず書かれなければ
ならない、変革点、マイルストーンとして、この大震災があるのかもしれない。

あまりに大きな犠牲。それをしてもなお、人類の未来を探し出してほしいと願っている
何か、大きな存在があるとしたら、

もし、イエス様が、身にかかる災難を知って、ゲッセマネで祈ったように、
もし、イエス様が、人類に起こる災難、苦難をしっていて、それを避けられない運命と
受け入れること神が行おうとしていたら、その身を千切れんばかりに苛み、悩んだろう。
人は、イエス様のように、過去未来を見通すことができないから、ただただひたすらに
今を受入なければならないが、過去未来を見通すものには、なんとつらい過酷な世界で
あろう。いばらの道でしかない。
それも、覚悟の上で、イエスも、ブッタも、そして、マホメットも歩んでいかなければならない。
そう、ジャンヌダルクのように。
彼女は、イギリスと戦って勝ったんじゃない。彼女の戦いは、フランスとの戦いだった。
フランスと、すべての自由を剥奪されて、武器も、友も、すべてを剥奪されて、一人と戦った。
唯一の武器は、言葉だけあった。
その武器は、フランスの裁判官を悉く打ち負かしたが、それゆえに彼女は火刑によって
死に追いやれた。その悲しい出来事故に、フランスは正気を取戻し、ヨーロッパの大国として
今も存在する。

悲しい出来事や、悲劇が、人類を復活させることは、多くの歴史が物語っている。
あのペテロも、イエス様が捕えられたが故に、あのペテロになったのかもしれない。
多くの偉人に訪れる様々な悲劇。
国々に襲う様々な悲劇。

その代償があまりにも大きい。
しかし、ヨブのような力も人類には残されている。

人類共通の世界精神の発見と確立にむけて、キリスト教を乗り越え、仏教を乗り越え、イスラム教を乗り越え、経済や哲学を乗り越えて、その向こうに、人類の
確信たる、人類共通の世界精神にたどる道は、もしかすると、人類は、この
未曽有の大震災の中に見つけ出しているのかもしれない。

そして、今、大震災を目の当たりにして感じた未知なる感覚、不思議な感じ、
言葉にならない何かを、見失わないでほしい。
それが、きっと、人類共通の世界精神の発見の入り口なのかもしれないから。
その入り口を人類は今、微かに感じている。

その入り口生み出す為に、神は数十年、数百年の時の中に、その不思議な世界を
垣間見させたとは、考えられないだろうか。その時の重さと甚大な犠牲の上に
一瞬の時の中に、人類の本質を見出せと、神が言われたのかもしれない。

その言葉にも、表現もできない、不思議な何かから、
新しい日本、新しい世界が生まれだす。
人類に普遍的ななにか 人類共通の世界精神が、その不思議さという非常に曖昧なものを基盤にして、確かな精神として生まれだす。そのためには静かな思索と
丹念な探求が必要だ。

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